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1.資格から判断する
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「経営コンサルタントの資格=中小企業診断士」と思い込んだり、中小企業診断士は経営コンサルタントの国家資格と勘違いしたりしていませんか?
中小企業診断士の資格をとることは非常に難しいです。資格取得試験が年々難しくなってきています。そのために、合格するのは至難の業です。試験が難しいということは、広い知識を持ち、重箱の隅をほじくるような問題にも解答できるような受験準備が必要です。
しかし、一方で、コンサルティング実務においては、知識よりは、経営コンサルタントとしての人柄や仕事への取り組み姿勢が重要です。
とはいえ、資格を持っているかどうかはやはり判断基準の一つとして重要です。独占業務としての経営コンサルタントの国家資格は日本にはありませんが、二大資格を知っていると良いでしょう。
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日本で最初にできた経営コンサルタント資格。内閣府認証特定非営利活動法人・日本経営士協会が認定しています。約2,000人の経営士がいますが、実際にプロと言える人は100人程度でしょう。プロに会える確率は5%です。
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中小企業振興法に基づく業務をするための資格。中小企業庁に登録。約8,000人が現役で資格保有されていると見られています。しかし、大半が普通のサラリーマンで、経営コンサルタントとしてサービスを提供しているわけではありません。プロと言える人は100人程度と考えられます。従って、プロの中小企業診断士に会える確率は、1%強です。
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注 】 上記は、正確な統計数値に基づいたものではありません。
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2 どのような本を書いているか |
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経営コンサルタントが本を書いていることが、経営コンサルタントを見わけるのに必要かどうかを考えてみましょう。
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私ども経営コンサルタントが企業を訪問すると「先生は、どのような本をお書きですか」という質問をしばしば受けます。しかし、コンサルティング現場では時間が必要で、経営コンサルタントとしての仕事が多忙であると本を書いている暇などあまりできないはずです。本を書くとしてもせいぜい短期間にまとめられる本を書くのが関の山でしょう。もちろん、有能な経営コンサルタントで、細切れの時間を利用して本を書いている人もたくさんいます。
有能な経営コンサルタントは、いろいろな企業を深く見ていますし、時代の先を読むために先進的な情報を常に仕入れています。ですから、本を書く材料は頭の中や資料として充分持っているでしょう。それらをベースに、自分の考え方をまとめるために、どんなに多忙であっても研究論文には取り組んでいるはずです。
有能な経営コンサルタントは必ずしも本を書いているわけではありません。同様に、有能な経営コンサルタントはそのように時間に追われていますので、講演などもあまり多くなく、テレビなどマスコミに出演することも少ないでしょう。従って有能な経営コンサルタントは必ずしも有名とは言えないのです。
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3 経歴書から判断をする |
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経歴書・業歴書の正しい読み方を理解していないと、最適な経営コンサルタントを見つける選定に支障を来します。
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仕事柄たくさんの経営コンサルタントやその志望者を面接します。その大半が大企業の固有名詞をずらずらと並べた業歴書を持参してきます。「その会社で何年くらい仕事をしてこられたのですか?」と質問すると明確な答えが返ってきません。そのような経営コンサルタントの大半が社員研修をした程度です。それも1〜2回している程度の場合が多いのです。
大企業のコンサルティングと中堅・中小企業とでは全然やり方が違います。中堅・中小企業の中でも中堅企業と中小企業でもやり方が異なります。研修を依頼するのか、コンサルティングを依頼するのか、目的によっても経営コンサルタントを選択する基準が異なります。
自社の規模、業界・業種、自社が抱えている問題解決での実績など、自社に適した経歴を有しているかどうかは、重要な判断材料です。しかし、その実態を知ることは難しいと言えます。
事前面談で、それを見抜ける力が必要です。経歴書を目の前にして、何を、どのようにやったのかを問うてみるのも良いでしょう。そのときに、固有名詞が次々と出てくるようであれば、かなりの経験を積んでいると言えます。
しかし、ホンモノの経営コンサルタントは「あまり多くを語らず」を頑固に守るはずですので、見分け方は難しいですね。
まずは、依頼する側が自分自身が人を診る目を持ちましょう。私が経営者・管理職にあったときに、経営コンサルタントになる前は商社マンであったことを伝えると、決まって「何処の商社なのですか?」と値踏みをするように質問をしてきます。なぜ、その商社を選んだのか、生き方に対する考え方次第で、選ぶ会社も変わってきます。
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4 規模から判断する |
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経営コンサルタントが大きなコンサルティング・ファームなのか、それとも一人で自営業としてやっているのか、どちらから選ぶべきかの判断に困ったら.....
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日本には、2万人の経営コンサルタントがいると言われています。一方で、コンサルタントとか、それに準じた専門職に従事している人は6万人とも言われています。
経営コンサルタントと呼ばれる人の半数は、大手コンサルティング・ファームに所属していると考えられます。残りが中小のコンサルティング・ファームか個人事業形態でのコンサルタントです。
大手コンサルティング・ファームには外資系が多く、その多くは財務会計面からのコンサルティングが多いようです。大企業が大型なITシステム導入を導入するとか、グローバルなコンサルティングを受けるときには適切ですが、中堅・中小企業が依頼することは、狭い道が多い場所で大型な車を運転するような感じでしょう。
○○総研というような、日系コンサルティング・ファームは、有能なコンサルタントを要していると言えます。しかし、大半が頭でっかちのMBAで、現場コンサルティングを経験していないために、中堅・中小企業では振り回されるだけになりがちです。
中小企業が、都市銀行より地銀や信用金庫を使う方が便利なように、経営コンサルタント選びも見栄を張るよりは、実質的なメリットを得られる経営コンサルタントを選ぶことが得策でしょう。
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5 コンサルティング・フィーで判断する |
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「経営コンサルタントに依頼するのはお金がかかる」と決めつけていませんか?「費用対効果」の問題です。投資以上の成果を上げるのがプロ経営コンサルタントです。
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大手コンサルティング・ファームのコンサルティング・フィーは、何千万から何億というのが相場です。しかし、提供されるコンサルティング内容は、既述の通りです。フィーが高いのは、質の高さではなく、固定費の高さに基づくものです。
一方で、無料とか微々たるコンサルティング・フィーで引き受けてくれる経営コンサルタントもいます。中には、基本のコンサルティング・フィーは安くして、実績に基づいて料金を支払う形式の契約方法もあります。
私は、コンサルティング・フィーは「けちらない」「値切らない」をお勧めします。コンサルティング・フィーとして大金を支払えばもとを取ろうとして依頼した企業は一所懸命にやるでしょう。それが結果として出てくるのです。
安いコンサルティング・フィーでは、「失敗しても被害は少ない」という安易な気持ちが経営者側の心のどこかに潜んでいて、せっかくコンサルティングを受けても十二分に活用し切れていないのです。
経営コンサルタントが相当なる時間やエネルギーを投入しなければ、企業が抱える問題を解決したり、課題をクリアしたりすることは困難です。コンサルティング・フィーの決定には、投入時間が計算の基準と成るので、値切ると投入時間が削減されかねません。結果として、依頼する企業にとっては損をすることになります。
企業経営者には税理士がいるから経営コンサルタントは不要と考えている人がいます。税理士は税理業務という過去の数値を見ることが本業です。経営コンサルタントは、将来を見た数字を重視した経営支援をするのが仕事で、企業の発展のために何をすべきか、どのようにすべきか等々具体的なアクションプランに基づく活動の支援をしてくれます。もちろん、税理士の先生の中にはコンサルティングができる先生もいらっしゃいますが、やはり「餅や餅屋」、コンサルティングは経営コンサルタントに任せましょう。投入する金銭以上の効果を上げるのが、プロコンサルタントです。
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6 専門分野で判断する |
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オールランドなコンサルタントもいれば、専門分野を明確にしているコンサルタントもいます。どちらの経営コンサルタントを選ぶべきでしょうか?
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コンサルタントと言っている人の多くが、コンサルティング現場数を踏む機会の少ない、頭でっかちの研修講師であることに注意をしましょう。社員研修は、不可欠ですが、社員研修だけでは企業は良くなりません。
自社が変革をしたい顕在的な課題解決が明確な場合には、それを専門とし、実績のある経営コンサルタントに依頼するのが得策です。
「私は、経営に関するすべてのことに通じており、貴社が抱える問題には、何に対しても精一杯対応することができます」というようなことを言う経営コンサルタントには要注意です。
旧タイプの経営コンサルタントは、自分が万能であることが必須と信じています。ところが、経営環境が複雑化してきている今日、一人の経営コンサルタントのコンサルティングが企業経営のすべてに通じていることはありえず、神業としか言いようがありません。そのようなコンサルタントがいたら、「自分は何もできません」と自分の無能を説いていると考えた方がよいでしょう。
異なった専門分野を持つ複数のコンサルタントが対応することにより、最善のコンサルティング・サービスを受けることができます。そのときにポイントとなるのが、チーフコンサルタントのコーディネート力とリーダーシップです。
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7 信頼性から判断する |
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「信頼できる経営コンサルタント」については、経営コンサルタント志望者向けのサイトにも既述してあります。そちらも合わせてご覧ください。
経営コンサルタントへの道
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企業には、顕在的な問題だけではなく、潜在的な問題もあります。経営環境の明日を見た新規課題もあります。
一方で、企業経営者は、自分の会社を実力以上に見ていることが多いのです。そのために、マスコミを賑わしている新しい経営手法をいち早く取り入れて、自社を最先端を行く会社にしたいと考えます。
物事には手順というものがあります。砂の上に城を作っても、すぐに傾き、崩れてしまいます。砂上の楼閣を避けるために、プロの経営コンサルタントは、企業経営者が望むことはひとまず後回しにしてでも、基礎固めを優先させます。
依頼主の経営者の言うことをそのまま実行計画に作り込む経営コンサルタントがいたら要注意です。
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上述のようなプロ経営コンサルタントは、潜在的な問題点を発見する力を持っています。大半の依頼主である経営者は、経営コンサルタントに問題解決力を求めます。
経営コンサルタントがリーダーシップを発揮して、いろいろと変革をしてくれることを期待しても、企業は良くなりません。企業をよくするのは、経営コンサルタントではなく依頼主側、すなわちコンサルティングを受ける企業が行うことなのです。
この点をはき違えている企業は、「今度のコンサルタントはだめだ」と判断したり、「一人のコンサルタントによるマンネリ化を防ぐ」と言ってコンサルタントを次々と変えたりしています。
企業は体質改善をすることなしに、世間が騒ぐ、ま新しい「革新的な経営手法」を取り入れても未消化で終わってしまって、結局高額なコンサルティング・フィーを支払った割には自社の血となり肉となっていないのです。
顕在的な問題の陰に潜んでいる潜在的な問題を発見し、正しい重点化を図れる経営コンサルタントこそがプロなのです。
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顕在化した問題や潜在的な問題を解決するだけでは、企業は成長をし続けられません。明日の経営環境を予測し、それに見合った創造的な経営課題に取り組まない限り、成長率は鈍化し、やがて製品ライフサイクルのプラトー期から衰退期に落ち込むがごとく、企業がマイナス成長に陥ってしまいます。
経営コンサルタントと一丸となって企業が取り組み、「経営コンサルタント不要な企業作り」の支援をするのがプロの経営コンサルタントです。
先見性を持ったプロの経営コンサルタントは、マンネリ化などしているゆとりはないのです。次々と新しい課題を見つけてきては、それをクライアント・顧問先に定着させて行くのです。
経営とは、「機を推(み)て機を活かし、臨機応変に対応する」ことです。
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企業経営者は、経営コンサルタントに依頼することにより短期間に結果を求めたがります。しかし、プロの経営コンサルタントは、功を焦って部分最適を図ることをしません。常に全体最適の中で、今何をすべきかを見守りながら、企業と一体になって全体最適を求めます。
応急処置的な対応をコンサルタントが取るのではなく、漢方薬的な治療法とリハビリをし、次第に体質強化を図って行きます。その過程で、重要なことは「当たり前のことが当たり前にできる企業」になることです。
依頼企業の「あたり前」がなんであるのかを、企業全体に浸透させ、全社員があたり前を繰り返す中で、その企業のノウハウを蓄積して行きます。そして、蓄積されたノウハウを使いながら、さらに一歩上の「あたり前」に挑戦して行くのです。
プロの経営コンサルタントは、クライアント・顧問先にとって「現在のあたり前」がなんであるのかを気づかせることができるのです。そして、そのあたり前があたり前にできる仕組み作りやその進捗管理ができる支援をして行くのです。
その結果として、企業はゴーイング・コンサーンたり得る健全な体質に変化し、体力を強化できるのです。
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実力や実績のない経営コンサルタントは、企業との契約を取ることに必死になっています。そのために、コンサルタント紹介のサイトに登録したり、商工会議所や各種の経済団体を廻ったりして、講師の仕事を取ることに必死です。
一方、実力のある経営コンサルタントは、口コミでクライアント・顧問先が次々と生まれてきます。
企業経営者の中には、経営コンサルタントの使い方をきちんと理解せず、経営コンサルタントが自分の思うように動いてあたり前と考えている人がいます。
経営者は、経営コンサルタントに依頼するときに事前にあって、その先生が自社に適しているかどうか、面談をします。経営者は、経営コンサルタントを値踏みしているつもりですが、経営コンサルタントは、その経営者を見たり、企業を見たりして、すでに診断を始めているのです。
プロ経営コンサルタントは、コンサルタントを使いこなせない企業と見ると契約を断ることがあります。仕事を選り好みをしているのではなく、コンサルティングをしても結果を出せない企業で時間を浪費するよりも、経営コンサルタントを必要としている企業が多数あるので、そちらで仕事をしたいと考えるからです。
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知識や情報の差を利用して、それらを切り売りしているだけのコンサルタントも中にはいます。
コンサルタント業が職業として形となり始めた20世紀初頭には、このような知識・情報格差を利用してコンサルティングができた時代もあります。しかし、今日のように情報が氾濫している時代には、知識・情報格差だけでは、企業がコンサルティングを受ける価値が薄いのです。
プロ経営コンサルタントは、自分自身の専門分野を明確に持っていて、その専門性の高さは高邁です。それだけではなく、周辺の知識・情報や経験の豊富さ、底辺の裾野の広さは、「能ある鷹は爪を隠す」ごとく、それらをひけらかすことをしません。
自分は何でも知っている、いろいろな企業で実績を上げている、というようなことを公言したり、既述のように固有名詞を不用意に口にしたりするコンサルタントには注意をしましょう。
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8 学歴・経歴・業歴・年齢から判断する |
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人を診る目を持たないと、学歴などに判断を頼ってしまいがちです。経営コンサルタントにとっては、学歴よりは実力が重要です。解っていながら、その罠に陥ってしまいます。
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経営者にとって、必要な能力・資質の一つとして「人を診る目」があると考えています。
人を診る目を持たない経営者は、学歴とか経歴などを物差しにしないと、相手の能力や実力、実績を判断できないのです。
外資系のコンサルティング・ファームに入社するには、MBA(経営学修士)が不可欠と言っても過言ではありません。MBAを持つ多くの人が深い知識を持っています。有名大学や大学院を卒業している多くの人もまたしかりです。
一方で、学歴もなく、知名度もないのにプロ経営コンサルタントとして活躍している先生も多数います。
経営コンサルタントの実力は、お金を頂きながら、経営者や企業が高めてくれるのです。ですから、経営コンサルタントだからと言って威張り散らしている先生がいるとしたら、経営者や企業からそっぽを向かれ、実力を高める場を失っているはずです。
若造と言われる年齢の経営コンサルタントでも、現場をきちんと踏んでいる先生であればきちんとした経営支援をすることができます。なまじ何もしないで年だけ重ねているベテラン経営コンサルタントより遙かに実力を有しているかもしれません。
経営は心でするもので、頭でするものではありません。学歴や資格は参考にはなりますが、その人が持つお人柄こそが重要なのです。人柄とは、人当たりがよいと言うのではなく、プロ意識の高い人格者であることです。
経営コンサルタントに求められる「三つの力」は、「気力、知力、体力」です。フットワークの良さは、委託企業側には何かとプラスになるでしょう。
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9 客観的指標から判断する |
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人を診るときに客観的な指標があれば、それを基準に見ることも必要です。
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経営コンサルタントを探す場合には、今日では検索サイトを利用するのが一般的でしょう。検索サイトを利用していると、トップページの上位や右側に関連サイトが紹介されています。これらは有料で掲載されているサイトですので、必ずしも客観的に支持されたウェブサイトとは言えません。
検索サイトで上位に表示されることは、それだけ閲覧率が高くなります。そのために各社とも上位表示のために下記のようなことを実施し、高額な投資をしています。
SEO 検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)
SEM 検索エンジンマーケティング (Search Engine Marketing)
従って、上位表示をされているサイトが必ずしも客観的に高い評価をされているわけではないのです。
一方で、SEOやSEM対策などをあまりやっていないサイトが上位表示されていることもあります。手前味噌ですが、グーグル検索サイトで「経営コンサルタント」というキーワードでトップページ表示される「経営コンサルタントへの道」というページは私のサイトです。
この話をすると、「そんな自慢話をするか・・・」と思う人もいます。しかし、経営感覚の鋭い人は「それはすばらしいですね!」と評価が全然異なります。私は、相手の力や考え方を診るためにあえてこれを話題にするようにしています。
私のサイトは、とりわけSEOやSEM対策をしている訳ではないですが、トップページ表示されると言うことは客観的に価値あるサイトと判断されている証査でもあると考えています。
検索サイトの使い方にも注意が必要です。
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10 口コミから判断する |
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口コミの影響力は、非常に大きいです。ただし、それが正確な情報かどうかは別問題です。
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既述のように、信頼できる経営コンサルタントを選ぶときには「口コミ」は最適な方法の一つであると言えます。
しかし、口コミの特質を知っていないと、誤った判断をしかねません。
実は、口コミの源を見ると、意図的に口コミに載せられたマーケティング手法であったり、大本がマスコミで取り上げられたりしていることが多いのです。最も怖いのが、類似の他の商品・サービスを調べもしないで、思い込みという無責任な発言がきっかけで広まっている口コミも多数あることです。
「悪事千里を走る」という言葉もあります。評判の悪い経営コンサルタントや商品・サービスをよくよく調べてみると、悪意を持って流された、根拠のない噂に過ぎないことが多々あります。
「ホンモノを見分ける力」が経営者・管理職に強く求められます。
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ま と め |
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「経営コンサルタントずれ」という罠に気をつけましょう。
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経営革新に熱心な企業の多くは、一度は経営コンサルタントに依頼をしている経験がおありでしょう。
その多くが「経営コンサルタントを使ったけど、大して効果がなかった」とおっしゃいます。既述の通り、残念ながらホンモノのプロに会うことができる確率が非常に低いことに寄るのです。また、依頼をする経営者側に真贋判定に誤りがあるからです。
経営コンサルタントを次々と変えている企業もあります。そのような経営者と話をすると「いろいろなコンサルタントにあってきたので、コンサルタントの見分け方は非常に上手になった」とシャーシャーとして言っています。
そのような経営者に、いろいろと提案すると、「先生、そんなことはどの企業でも常識でしょう」「そんなことは知っています」「そのようなことは過去にやってきました」「その方法は効果がないですね」という返事が返ってきます。「では、なぜ御社は今このような問題を抱えているのですか?」と質問を返すと、きちんとした回答が返ってきません。
経営コンサルタントずれをしてしまって、経営コンサルタントに依頼するという意味がわからなくなってしまっているのです。その結果、経営コンサルタントの提案がどのような意味を持つのかを理解できなくなっているのです。
同様なことが社員研修でも言えます。社員研修に熱心な企業は、今までにいろいろなテーマで研修をやってきているので、今までにやったことのないテーマで講師をできる人を見つけるのが難しくなっているのです。どうでも良いようなテーマで研修をしても、経済学の基本である効用低減の法則で、効果が少なくなっているのです。これを社員研修の麻薬性と言います。
プロの経営コンサルタントは、既述のように「経営コンサルタント不要な企業作り」を目指します。コンサルティングをしながら、経営コンサルタントがいなくても継続し、効果が持続できるような仕組みを風土として定着させていってくれるのです。
そこまで、依頼側の企業が、特に経営者の経営コンサルタント使いこなしができていないのです。経営コンサルタントを使うことにより、下記のことを身につけることが肝要です。
1.経営コンサルタントを使いこなせる力
2.暖かい管理を愚直に実施できる企業作り
3.当たり前のことが当たり前にできる企業作り
そして、経営コンサルタントの苦言を取り入れられる経営者の度量と、自分が先頭に立つ気概がなければ、経営コンサルタントを使いこなして、成果を上げることは困難でしょう。
経営コンサルタント選びのポイントは、その経営コンサルタントがこれまで何をやってきたかではなく、どのような考えでクライアント・顧問先と取り組む経営コンサルタントかにあります。
皆様方のますますのご発展とご健康を祈念します。
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