学生がコンサルタントをめざす
どうしたらよいのか
私共のサイトを訪問する方は、社会人だけではありません。中には、学生さんで「コンサルタントになるにはどうしたらよいのでしょうか?」というメールを寄越される方もいます。大学生だけではなく、高校生である場合もあります。 学生の場合には、社会人とは多少聞きたい事項も異なるようですので、ここに私共の考えを掲載致します。 もちろん、いろいろな問題が複雑に絡みますので、一つの意見として、ご参考にして頂ければ幸いです。 |
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. | ◆ 公認会計士か経営コンサルタントか はじめまして。現在、公認会計士の資格取得を目指している21歳の大学3年生の者です。これから自分は何をするべきか真剣に悩み、進むべき道を模索していたところ、このサイトにたどり着き、メールをさせていただきました。 私は高校時代から将来は経営コンサルタントになりたいと考えており、自分の武器にしたいという思いで大学1年生の時に公認会計士の勉強を始めました。しかし、始めてはみたもののなかなか合格できず、短答式試験すら合格できないまま今に至ってしまいました。3年生の冬になり、周りの友達は皆就職活動を始めています。 こんな状況では今まで単位を犠牲にしてまで勉強しても合格出来なかった公認会計士の試験に合格できないのではないかという不安など、様々な焦りや不安で頭がいっぱいになってしまい、今自分がするべきことは何なのかわからなくなってしまいました。 友達にも相談して、最近では公認会計士の勉強はやめて、大学の単位取得と就職活動、コンサルタントに役立つ中小企業診断士などの別の資格取得に専念する道や、大学を一年休学して海外留学をし、英語力の向上と国際的な考え方に触れる道なども考えています。 しかし、就職活動をするにも将来的にコンサルタントを目指すにはどのような企業に就職するのがいいのか?一般企業かコンサルタント会社か?など、不安は尽きません。 長々と書いてしまいましたが、将来的に経営コンサルタントになることを考えた場合、私は今何をするべきなのでしょうか? |
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◆ コンサルタントという仕事 メールをありがとうございます。長いメールを入力するだけでも大変だったでしょう。 裏を返すと、それだけあなたが真剣であるということと思います。 人生に真剣に取り組むあなたの現況に、厳しい言葉はかってマイナスかもしれませんが、プラス思考でこのメールを読んでください。 公認会計士の試験に限らず、士業の試験はどれも簡単ではないでしょう。それは、その士業業務のプロであるかどうか、プロになるにふさわしい知識を持っているかどうか、等々が試される場であるからで、そのことはあなたもよく解っていると思います。 将来経営コンサルタントを目指すということは、私たちの仲間が増えるということで大変うれしいことです。 しかし、何故、あなたの人生が「経営コンサルタント」なのかをじっくりお考えになったでしょうか。 経営コンサルタント業は、決して格好よかったり、高収入であったりする職業ではありません。経営コンサルタントの半数が年収1000万円に充たないことからもそれがわかるでしょう。 一方、経営コンサルタント業というのは、やりがいのある仕事と自負しています。自分のアドバイスで企業が良くなって「ありがとう」と経営者・管理職からいわれると、この上ない喜びを感じます。 何故、私が経営コンサルタントになったのかについては、私の経歴をご参照ください。 私が平素大学生に言っていることは、大学生へのアドバイスに書いてあるようなことです。 |
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◆ 経営コンサルタント業とは 公認会計士と経営コンサルタントとは、実は共通する部分もありますが、勉強の仕方が異なります。求められる能力・資質も異なります。あなたの周囲に、士業に詳しい方がいないことが推測できます。 公認会計士で有能な人は、数字を読み解くことに素晴らしい能力をお持ちです。経営コンサルタントは、過去の数値や状況から将来を見通す力が必要です。 従って、勉強の仕方も、考える方法も異なるのです。 大阪で育ち、京都の著名な大学の学生さんから、あなたのようにメールを昨年10月にいただきました。 その方は、私が大阪で講演をするときにわざわざ来てくれ、その場で日本経営士協会に入会を決意しました。 3月には、私に相談したいということで、上京の折に私に会いたいといってきました。 その学生さんは、学生のうちにプロの経営コンサルタントに直接会って、経営コンサルタント業というのは肌で感じようと考えて、入会されたのです。 入会金2万円と年会費12,000円は学生さんには厳しい金額でしょうが、プロに会えるということだけでもメリットを感じるのですね。 経営コンサルタントに取っては、その様な価値に対する敏感度が重要です。 |
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◆ 将来を考える 私は、あなたが大学の科目履修を犠牲にしてまで公認会計士の資格取得準備をしてきたことはムダであったとは考えていません。 一方で、勉強の仕方がどうだったのかを始め、反省すべきところがあると思います。しかし、今の時期、まづはその様なことは忘れて、まずは大学生の本分を尽くすことを考えてはどうでしょうか。 それと共に、あなたの将来をもう一度考えて見ましょう。 経営コンサルタントが自分の命をかける仕事だという結論が出たら、では、そのためにどうしたら良いのかを考えてみたらどうでしょうか。 進路としてコンサルティング・ファームか、民間企業化、官公庁か・・・ いろいろあるでしょうが、ここではコンサルティング・ファームか民間企業かという点について絞って記述させていただきます。 コンサルティング・ファームで力を発揮するには、MBAを取ることをお薦めします。多くのコンサルティング・ファームは、MBAを持っていないと入社できないでしょうし、例え入社できてもコンサルティング業務よりは経営コンサルタントの手伝いから始めることになると思います。 |
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◆ 民間企業に就職してから目指す MBAを目指さず、企業勤務の道を選ぶとしたら、大企業か中小企業かということになると思います。 大企業では、業務の一部分を担当するだけで、企業経営全般の経験をすることは難しいです。しかし、大企業は企業経営がスムーズに行くように仕組みがキチンとできていて、それを習得することはコンサルティングに大変に役に絶ちます。 一方、中小企業は、経営管理の仕組みそのものがキチンとできていないところが多く、そのために企業経験の少ない人にとっては、それが当たり前のように思えて、甘い管理態勢の中での経験を重ねることになります。これは、コンサルタントを目指すにはマイナスです。 ところが、中小企業に勤務すると、与えられた仕事をしているだけでは済まず、色々な仕事をやらされそれとの関係から、企業全体を見やすいというメリットがあります。これは給料をもらいながら、コンサルタントになる勉強をさせてもらえるとみることもできます。 ある程度管理の仕組みがキチンとできていながら、中小企業の良い面をもっている中堅企業は経営コンサルタントを目指す人にはメリットが多いかもしれません。 しかし、中堅企業への入社も狭き門ですし、大学の進学指導をしている人が中堅企業についての知識・情報を持っていないことも多く、中堅企業を目指す学生さんは大変でしょう。 民間企業を目指す場合には、すくなくても10年くらいはサラリーマン経験をすると、それなりの経験を重ねられると思います。 企業に勤めながら、経営コンサルタント資格を取得することは大変でしょうが、実務経験はコンサルティング業務に活きるでしょう。 |
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◆ 社会人としての常識 <この学生さんのメールには上記以外記載がありませんでした> 経営コンサルタントには、人間性、人間的魅力が必要と考えます。 |
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コンサルタント道場入門 コンサルタントへの道 | ||
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