テキスト ボックス: 第三連載 知っていて得する経営情報
         
		           税理士   谷澤 佳彦 氏
谷澤佳彦税理士事務所所長 谷澤佳彦  氏     



     谷澤佳彦先生は谷澤佳彦税理士事務所の所長で、税理士業

    を中心にご活躍中です。

     また、最近はBUN-NET異業種交流会でも中心的な役割を演じ、

    社会奉仕的な活動も積極的になさっております。

■■■ 在庫が経営を圧迫する ■■■          200.05.20

キャッシュフローという言葉をしばしば聞くと思います。キャッシュ(現金)が手元にあれば、「黒字倒産」は防げます。キャッシュフローを良くする方法の一つが「在庫日数」に着目することです。

1)在庫日数とは?   

    販売用商品等が入荷して出荷するまで、会社に残っていた期間

2)日数は短いのが良い

     在庫日数が長い=在庫が多い=多くの資金が必要=利子がかさむ

3)具体的計算式

     棚卸資産(商品等)÷売上高 といわれている

  【 注 】 分子=通常は、1年度で見る場合、(期首残高+期末残高)÷2

4)計算式に対する私的見解 

     分母は売上原価とすべき

  【理由】 粗利率が変動した場合に、前年比較ができない

5)在庫日数に関する私的見解

  (1)在庫は毎日算出し、平均残高をとるべき

     【理由】 一時的な在庫増・在庫減がある

    在庫日数を短く見せるには、年度末等の在庫を一時的に少なくすれば事足りる

  (2)金額ベースの在庫に加え、数量ベースの在庫も計算すべき

     【理由】 単価の大きい在庫が一時的に残るような場合、在庫日数が延びる

6)在庫日数指標の欠点 

     欠品による機会損失を考慮できない、よって、在庫日数の短縮を
     求める場合、売上
減に結びついていないかのチェックが必要