多忙なビジネスパーソンの新聞の読み方
多忙な経営者やビジネスパーソンが、いろいろな種類の新聞を見比べるほど時間的なゆとりはないでしょう。限られた時間に主な記事に目を通し、それをスクラップするという作業は大変であり、スクラップした資料から必要なものだけを取り出す作業も大変です。インターネットを利用して新聞を読みますと、時間の節約だけではなく電子スクラップによる情報管理ができるなど、いろいろなメリットがあります。
◆ インターネットで新聞が読める
経営者に限らずビジネスパーソンは限られた時間内に多種多様な業務を処理しなければなりません。それと共に情報収集を怠るとそのしっぺ返しをどこで受けるかわかりません。日々の情報源として最も身近なツールが新聞でしょう。ところが新聞は、自分が必要な情報がどこにあるのか一覧性に乏しいです。重要な情報は隅から隅まで見る必要がありますが、大半がダイジェストを把握しておけば済みます。
ニュースのダイジェストを把握するには、新聞そのものよりか新聞社のWEBページが便利です。新聞社のWEBページは、重要なニュースを一覧表示していますので、どのようなニュースがその日に掲載されているかわかります。一覧表示から自分がほしい情報をクリックすれば、そのニュースの概要が表示されます。さらに詳細が必要であればその日の新聞を開けばよいのです。
インターネットを使って新聞記事を見ると上述のように短時間に概要を把握し、自分で重点順位を決めて必要な情報を選択して詳細情報を把握できるというメリットがあります。さらに大きなメリットとして、異なった新聞社の情報を比較しながら見られると言うことです。新聞社によって論調がどのように異なるかがわかります。いろいろなメリットがある上に多くのWEBページが無料で利用できるのでありがたいです。
特定の新聞を毎日見る場合には、日々それぞれのURLをキーボードから入力するのでは煩わしいです。そこで便利なのか「ブックマーク」とか「お気に入り」という機能です。その新聞を画面上に開いておきブラウザ・ソフトに登録しておきますと、見たいときに簡単に呼び出すことができ、いちいちURLを入力する必要がなくなります。
例えば日経新聞をIEで毎日見る場合には、まず日経新聞のWEBページを画面上に開いておきます。[お気に入り]−[お気に入りに追加]で登録することができます。登録されるとお気に入り一覧表に表示されますので、登録されているWEBページを見るには登録された名前をクリックすればよいのです。
ただ登録するだけではなく、そのURLの内容が更新されると通知させたり、自動的にダウンロードしてゆっくり読めるように設定することもできます。しかし、新聞WEBページの中には毎日頻繁に内容が変更されるものもありますので、この機能は適しません。時々変更されるようなWEBページの場合にはこの機能が発揮されるので利用すると良いでしょう。
前述の日経新聞や毎日新聞は、InternetExploreを利用している人は「チャンネル」機能ですぐに呼び出せますので、この2紙に関してはこの機能を使う必要はありません。
◆ 新聞のWEBページではどのような情報が提供されているか
インターネット新聞では、どのような情報が提供されているか日刊工業新聞を例に見てみましょう。
WEBページを開くとその日の重要なニュースの一覧が表示されています。その中から自分が見たい項目をクリックしますと、そのニュースの概要が表示されます。実際の新聞よりは情報量が少なく詳細を知りたい人には物足りませんが、要領よく概要を把握することができ、忙しい経営者やビジネスパーソンにはありがたいことです。写真などもふんだんに使われ、それがカラーであるために実物の新聞よりはわかりやすいことが多いです。
これらは、新聞の代替にしか過ぎませんが、新聞社のWEBページはそれだけではありません。日刊工業新聞の場合、画面の左ペインにメニューが表示されています。例えば企業の人事異動などを知ることができる「新役員登場」というメニューがあります。対象となる企業が五十音順に表示されています。
当該する週に予定されている政府行事やイベントの情報も知ることができます。日刊工業新聞社に限定はされているが「新刊案内」のページもあります。書店では気がつかないような本を見つけることができます。雑誌類はバックナンバーを含め目次を見ることができ、買いたい本を探すだけではなく、手持ちの雑誌の中から調べたい記事がどの月であったかを知ることができ、自分でデータベースを作らなくても簡単に探し出すことができます。書籍は目次だけではなく概要も紹介されていますので、買おうかどうかの判断もしやすいです。もちろん、書店まで足を運ばなくてもインターネット上から注文をすることもできます。
◆ 外国紙も見ることができる
4大新聞のURLはあちらこちらで紹介されていますが、地方紙や外国紙などはあまりしられていません。しかしこれらを利用するのに大変便利なWEBページがあります。原俊雄氏の「新聞の街角」がそれです。新聞1紙だけでも相当な情報量ですが、4大新聞以外のいろいろな新聞にもリンクを貼っているのですから、個人のサイトでこれだけの情報を提供できるWEBページも少ないであろうと言うのは誉めすぎでしょうか。余談になるが著者はこの奇特氏とは一面識もありませんが、このような努力をする人には敬意を表しています。同様な趣旨では日本新聞協会のWEBページでもいろいろな新聞が紹介されています。
新聞の街角の地方紙のページには、地域ごとにその地域の代表的な地方紙が紹介されています。例えば北海道では、北海道新聞など4紙が、東北地方では河北新報など2紙というように、各地方の代表的な新聞社のWEBページにアクセスできます。もくじには各新聞の特徴についても簡単な記述があり、自分が目的としている新聞かどうかを判断する助けとなります。
海外の新聞も地域ごとに分類されていて、指定した地域内の新聞タイトルをクリックして中を見ることができます。外国の新聞であっても、インターネットを使うと日本の新聞と同じ料金で見ることができるのです。(各紙の紹介・コメントは「新聞の街角」より掲載)
USA TODAY
毎日更新。無料。英語。英字新聞でおなじみ。量も質もダントツで読みやすい
U.S.News Online
毎日更新。国内外のニュースが充実。紙面型なので読みやすい。
Financial Times
無料(最近、簡単な登録が必要)。英語。経済情報が豊富にそろっている。お勧め。実はイギリスの新聞社
Wall Street Journal
有料(ヘッドラインのみ無料)。最新経済情報を知りたいならここ。経済ニュースの老舗で情報は信憑性が高い。
Wall Street Journal Interactive Edition
要登録(7月より、年49ドル)。経済情報。為替等がほぼリアルタイムで見られる。
New York Times
ライバルはCNNらしい。高級紙だけあって内容は充実しています。
WashingtonPost.com
毎日更新。政治関係の新聞としての知名度は抜群。内容も充実。
Washington Times
毎日更新。政治関係はさすがに強い。
Reuters NewMedia
ロイター通信とヤフーの共同による新聞。はば15分おきに更新がおこなわれている。テキスト型だが見やすい。国際ニュースからエンターテイメントまでそろっている。
そのほかの海外紙の見出し
◆ 日本新聞協会のWEBページで新聞の動向をつかむ
日本新聞協会は、自由で責任ある言論を維持・発展させるために全国の新聞、通信、放送各社が1946年7月に創立されました。このWEBページでは、当協会の設立趣旨をはじめ協会活動や組織についてもわかりますし、マスコミ界の倫理規定がどうなっているかを知ることもできます。また代表的な問題の論点や各紙の社説などを見ることもできます。
WEBページを開くと日本地図が表示されます。その地図上で地域を指定すると指定された地域に所在し、この協会に加盟している各社のURLや所在地などが一覧表示されます。それをクリックしてWEBページを開くことができるだけではなく、住所や電話・FAXで直接コンタクトを取ることもできます。
◆ 電子スクラップで簡単検索
普通の新聞でスクラップをしますと、対象となる記事にマークを入れ、切り抜き、分類分けをし、ファイルするという作業が必要なる。検索しやすくするためにデータベースを作っている人も多いでしょう。せっかく作ったデータベースも、検索するときにキーワードの付け方によっては必要な資料が見つからないということもあります。
インターネット新聞は、必要な記事をテキスト形式のデータやHTML(インターネット文書形式)、画像などのファイルとして電子データで保存しやすいです。これらの資料をハードディスクなどに記憶させておけば、保管スペースも少なく、また検索や再利用も容易です。紙のデータをスキャナで読み込んで保管するよりも容易であり、またそれらの資料と同じ形で管理できます。
それらを管理するためにデータベースソフトを使って管理システムを自分で作ってもよいですが、市販されていて、使いやすく、低価格な管理ソフトを利用するのも一方法と考えます。そのようなソフトの一つが富士ゼロックス社のDocuWorksです。
DocuWorksは、紙の書類やさまざまな電子文書をDocuWorksフォーマットに変換して一元化するソフトウエアです。アプリケーションによるファイル形式の違いという壁を無くし、パソコンの画面上で電子文書をあたかも紙をさばいているような操作感で一様に扱うことができるようになります。机上に文書を広げた感じのサムネイル表示や、文書としてクリップ綴じしたような形で画面上で表示することもできます。もちろんそれをまた机の上で広げたり、ページの順序を変えたり、他の文書の一部を加えたりすることは容易です。
DocuWorksに取り込める情報 は、前述のようなインターネットから取り込んだ資料だけではなく、日常使っているワープロや表計算ソフトなどのデータと組み合わせて一つの文書として管理することもできます。キーワードによる検索機能も付いていますので、必要な情報を短時間に検索し、それを加工して新しい文書にすることも容易にできます。作成した文書を圧縮し、ビューワソフトを組み込んでフロッピーディスクなどで配布することもできます。文書を作成したアプリケーションがなくてもWindows環境があればどこでも自己解凍し、見ることができますので、プレゼンテーションツールとしても使えます。
本格的な文書管理をするには、同梱のDocuWorks Content Filterを併せて使用することにより、変換したDocuWorks文書をジャストシステムのConceptBase SearchやマイクロソフトのIIS IndexServerに登録し、検索することができます。LAN/WAN環境でイントラネットとして利用できますので、市販の光ディスクファイリングシステムなどと比べて、使い勝手が大変よくなるでしょう。
【 注 】 このページで紹介した商標等は各社のものです。
このページで紹介している画面は、インターネット上から撮りました。