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電通鬼十訓 ”当たり前”が実行できる |
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電通鬼十訓 【第8訓】 自信を持て、自信がないから 君の仕事には迫力も粘りもそして厚みすらない |
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■■ 【第8訓】 自信を持て、自信がないから 君の仕事には迫力も粘りもそして厚みすらない Move with confidence. It gives your work force and substance. ■ 経営コンサルタントの商品作り 私事で恐縮ですが、1970年代から経営コンサルタントという仕事をやってきました。自分の専門がマーケティングで、商社勤務中にメーカーとの接触が多くありました。そのために、中小企業の経営戦略と営業強化の必要性ということを痛感していました。 経営コンサルタントになってから、初めのうちは何を自分の”武器”とするのか、悩む毎日でした。 まず、クライアント・顧問先は“敵”ではなく、一緒に仕事をするパートナーなのだということを反省をしました。当然“武器”という言葉は不適切で、“経営コンサルタントの商品”と表現を改めることから再スタートしたのです。 ■ あたり前のことでもできないことがある 1970年代というと中小企業の多くは、経営計画もなければ、各種管理も不充分でした。経営計画という大げさなものではないですが、計画を立て、売上計画を立て、それを実行していくことから始めました。 ところが、「では、売上を上げる、計画を必達するにはどうしたらよいのか」「経営コンサルタントとして、どのように支援していったら良いのか」等々の問題に直面しました。 その悩みの中で見つけた方法が「営業日報の活用」という「あたり前のこと」を経営コンサルタントの商品にすることにしたのです。「あたり前のこと」ですから「新規性に欠ける」という欠点がありますが、その時に同時に思いついたのが「あたり前のことがあたり前にできる」ということの大切さです。 ■ 営業日報を馬鹿にしないで成功への道 一口に営業日報といっても、実際にそれを実務に活かすとなると難しいものです。その奥深さの虜になりました。 毎日キチンと日報を書かせることが基本ですが、「営業日報を提出せよ」と言っても、なかなか励行されません。そこで考えたのが、フェース・ツー・フェース・コミュニケーション(双方向コミュニケーション)です。 また、営業日報の欠点は、後で参照しようとするときに一つの顧客に対して、古いがファイルを引っ張り出して、ページをめくらなければならないことです。 一方で訪問先もキチンと決まっておらず、その日の朝になってからアポを取る営業パーソンが多いのにも驚きました。 これらをトータルに実行することが、営業日報定着の基本であり、営業日報の活用、売上の増加、利益率の改善等々、いろいろな問題が一挙に解決していくことを体感し、「営業日報による営業部門強化」という私の商品作りの方針は間違いがない、私に即した経営コンサルタントとしての手法なのだと確信したのです。 ■ 落ちこぼれ新人営業パーソンが脱皮 ある営業経験の浅い営業パーソンがいました。まじめな男で、「営業は足で稼ぐ」ということを課長からたたき込まれ、「毎日○件の訪問必達」という目標を掲げていました。訪問件数はどの先輩営業パーソンより多いのは当然です。 ところがなかなか業績結果として出てこないことに悩んでいました。 私の方は、同社で用いた私流にアレンジした営業日報をみていたので、時系列的動向までも良くわかりました。それを通して、彼の訪問件数の多さを把握していました。一方で、彼の特徴は、一回当たりの商談時間・滞在時間が極端に短いことです。 彼にヒアリングをすると、顧客を訪問しても何を話したら良いのか解らないという回答が返ってきました。 ■ 自信を持てると目から鱗 そこで管理職の営業部長と担当課長を通じて、彼にアプローチブックを作らせ、商品知識を付けさせること、営業報告の時に、翌日の訪問予定を確認すること、など基本的なことを実施するようにお願いしました。 その結果、彼は次第に商品知識が身につき、顧客訪問も一回一回訪問目的を持つようになり、次第に自信ある話方になりました。訪問件数は従来より減ることになりましたが、一回訪問当たりの商談時間が長くなってきました。その結果、彼は受注確率が高くなっていったのです。 管理職が部下に自信を持たせることの重要性を認識し、管理職のアドバイスとして部下に自信を持たせるためにはどうしたらよいのか、毎日の営業報告を通じてそれを実施させる方法を実践したもらうことにしました。 今日まで30年余にわたり、営業日報による管理を経営コンサルタントの柱としてやってきました。 時代の変化に伴い、使うツールや活用方法は変遷してきましたが、営業日報によるコンサルティングが、経営コンサルタントとしての私にも自信を与えてくれたのです。 |
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