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経営トップ15訓 ”当たり前”が実行できる |
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第 12 訓 利益は社員の汗の結晶であることを肝に銘ずる |
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■ 給料に見合った仕事をしていますか? ある社員は、通勤ラッシュを避けて、毎朝5時起きで会社に向かっています。電車が空いているので、座ることができるため、自分のやりたいことができます。メールを見たり、書いたり、新聞やスマートフォンで情報収集をしたり、読書をしたりと移動する書斎として利用しています。 ある営業パーソンは、寒さ暑さの中、くつをすり減らして営業活動に必死です。時として客先で怒鳴られ、納期を迫られ、時には間に合わないからと自分で納品までして体当たりで仕事をしています。 トップが、クーラーが効きすぎるような社長室で、パターの練習をしていたのでは、何のためのトップか解りません。トップが、トップとしての業務をキチンとすることで社員の努力が報われるのです。 業務価値に見合った報酬が、社員の納得に繋がり、モラールを高め、成果として出てきます。トップは高給を取ってはいるが、それに見合った業務をしていないのでは、社員のモラールは上がりません。社員の血と汗と涙の結晶が、企業の収益として評価されます。 ■ 経営コンサルタントの年収 私どものような非営利団体では、会員が納める会費が活動費の源泉です。経営コンサルタントの平均年収は2000万円とも3000万円ともいわれ、いわゆる高収入な職業の一つです。 1億円ともいわれる年収の経営コンサルタントもいます。高級な人が経営コンサルタント業の年収平均額を押し上げていて、実際に年収が1000万円を超えている人は50%にも満ちません。すなわち、平均年収ではなく、中位数で見ると6〜700万円位か、あるいはそれより少ないかもしれません。 年収が500万円に達しない人は4人に1人と結構多いのです。特に私たちの組織で経営コンサルタント資格認定を受けたばかりの経歴の浅い経営コンサルタントは、まだまだ仕事が軌道に乗らず、年会費を納めるだけでも四苦八苦をしています。その様な人達が納めて下さった会費を、高給取りの協会トップ達が湯水のように費用として使うことが許されて良いのでしょうか? 会費に見合った、あるいはそれ以上のメリットを、会員が感じない限り、一旦入会してもすぐに退会してしまいます。 ■ Going Concern 残念ながら、かつて、私どもの協会は、トップが高給を取ったり、「会員接遇費」と称して、会員を高級クラブに連れて行ったりして、会員の「血と涙の結晶」を浪費してきました。それでも、トップが会員の満足度の高い業務をしているのであれば納得もできます。 ところが、次第に会員が現状に嫌気を差し、一人去り、二人去りして会員減少が始まりました。雪だるま式に会員数が減少し、知名度が下がり、やがて協会の解散論をも真剣に論議をする程、協会の体力がなくなってしまいました。 「Going Concern」ということを企業に求める私たち経営コンサルタントですが、自分達の足下である組織が崩壊するようでは、クライアントからの信頼を勝ち取り、維持することはできません。 変革のための提案をすると「俺たちを批判するのか」というトップでは、変革も起こりません。たまたま提案を受けて、行動を起こし、成果が上がると、それを自分の手柄として偉そうに会員に言い廻ります。 私たちは、先輩コンサルタントからいろいろなことを学ぶことができるから、年会費を払い、資格維持のための条件を満たして会員としてやってきました。このような状況下では、先輩トップからは「反面教師」として学ぶことはあっても、他に得るところがないような組織であっては、会員でいる価値がないのです。 謙虚さを忘れず、会員の声に耳を傾けるべきです。耳を傾ける行為は、社員(会員)に好感を与えます。それだけに形式だけの傾聴はすぐにメッキがはげることを知っておくべきです。平素から社員(会員)に対する思いやりを欠かさないことが社員との信頼関係を築くことに繋がります。 企業におきましてもトップが率先垂範してこそ、社員のモラールが上がるのです。トップは、謙虚に自分のあり方を見直すべきです。「脚下照顧」という四字熟語の含蓄を感じ取ってくださるよう、あえてこの四字熟語の意味などを記述しないことをお許しください。 提供するもの、社員であれば労働、私たちの協会会員であれば会費に見合ったメリット、対価を提供し続けることが、その企業や団体の永続性ある成長に繋がると考えます。 |
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