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経営トップ15訓 ”当たり前”が実行できる |
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第 7 訓 人格高潔であらんと常に努力をする |
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■ 企業イメージと第一印象 「あの会社の商品なら安心だ」「あの会社の商品はどれを食べてもおいしい」等々の褒め言葉は、一朝一夕にしてできるものではありません。暖簾、ブランドの確立、すなわちブランディングは、信用の証でなければなりません。 企業イメージの高揚として、CI(Corporate Identity)戦略というのがあります。企業イメージを浸透させるために、ロゴマークの統一的利用という基本から、コンプライアンスや文化活動など幅広い企業イメージ高揚戦略を総合した経営戦略の一つです。 企業イメージというのは、瞬時にして変わってしまいます。東京電力株と言えば、かつては安定的に成長する優良株、高値株として、株の投資家が一度は買ってみたい株銘柄の一つでした。それが福島原発事故で、瞬時にしてそれまでの優良企業というイメージは崩壊してしまいました。 かつて、一人の女性のうそがトヨタが自動車メーカーとしてのイメージを大きく崩されることに繋がったことがあります。その時に、トヨタはその女性が言うような事実はないことを証明することによって回復を始めました。当時販売を始めたばかりのレクサスは高級なサービスで販売を回復するという戦略も認められるようになりました。 ■ 固定観念から離れる 私たちは、第一印象で相手の人を判断してしまうことが多いです。しかし、それに固執していると、相手の人を正しく知ることができません。一方で第一印象は、平素の言動がそのまま反映されていることが多いので、平素から自分自身を鏡に映すことを忘れないようにします。 それには、謙虚さが不可欠です。「自分はトップだから選ばれた人間なのだ」というような驕りは禁物です。謙虚に自分の言動を第三者の視点で見ることを心がける必要があります。それが結局「信用」を勝ち取ることに繋がるのです。 ただし、謙虚さも度を過ごすと卑屈に見えたり、自信のないしぐさに見えたりします。やはりトップですので、威厳、といかないまでもそれなりの貫禄を感じさせることも大切です。ただし、それは作った所作ではなく、経験と実績に裏付けされた自信が滲み出てくるようなものでなければなりません。さもないと「うちのトップは本当に頼りになるのだろうか」と不安に思わせてしまうからです。 ■ 信用を勝ち取る方策 私たち経営コンサルタントにとっても、最も重要なことの一つが「信用」です。それを勝ち取る基本は「あの人なら信用できる」ということを常に証明し続けることです。とはいえ、それが難しいことです。 クライアントの信用を勝ち取るために、契約後初めてクライアントを訪問したら、まず社員に挨拶をする機会を作ってもらいます。朝礼を励行している企業では、朝礼の時間にこちらが出向くことがポイントです。 企業に経営コンサルタントが入ると言うことで、クライアントの社員は警戒をしています。その最初の挨拶で、相手を認め、自分の立場を理解してもらうことを述べるようにします。 「○○社様のことを今後は”わが社”と呼ばせていただきます。わが社については私より皆様の方が先輩です。一方、私は色々な会社の色々なケースを見てきました。それを基に、わが社を良くする方策を皆さんと共に考えて行きたいと考えています」 上記のような挨拶をすることを基本としています。 すなわち、社長への提灯持ちではないことをキチンと伝え、平素から社長であろうと、取締役であろうと、是是非非で対応するようにします。ただし、相手も人間であることを忘れず、相手のプライドに傷を付ける言動はしないようにしています。経営コンサルタントといえども、上から目線は厳禁です。 また、自分を大きく見せようと背伸びをし、虚勢を張るような言動も避けます。もちろん、虚偽をいうことも問題です。一旦うそをつくと、さらに次の嘘を重ねざるを得なくなることがあり、かえって信用を落とすことになります。 ■ 真夜中の赤信号 「真夜中の交通信号」ということが言われます。真夜中の人通りの少ない場所で赤信号になったときに、それを無視するか、信号が変わるまで横断することをしないかという判断です。 私自身は、左右を確認して、車が来なければ渡っても良いと考えています。しかし、実際に渡ることはしません。そこで自分自身の精神力が試されているような気がするので、自分の精神鍛錬のつもりで待つようにしています。 経営コンサルタントというのは、指導者ではなく支援者ですが、指導的立場にいることには変わりがないと考えます。人様に恥じない言動を平素から心がけていると、それが「信用」に繋がると確信しています。 |
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