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経営トップ15訓 ”当たり前”が実行できる |
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第 3 訓 旺盛なるサービス精神でさらなる発展と運営に 積極的に取り組み、汗を流す |
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■ 壁に耳あり障子に目あり 「子供は親の背を見て育つ」といいます。社員(会員)は、トップを見ていないようでいて、実はよく見ています。「壁に耳あり、障子に目あり」と昔の日とはうまいことを言っていますが、これは再認識する必要があります。 例えば「5S運動」を行っている企業で、トップが自分の机上や部屋を乱雑にしたままで仕事をしていて、社員(会員)に「整理・整頓をキチンとやりなさい」と言っても、社員は耳を貸そうとしません。それよりも「うちの社長ときたら、自分自身がだらしないのに、俺たちがちょっと書類を机の上に置いておくだけで煩く言う」といってかえって反発心を起こし、社員(会員)の心は離反してしまいます。 「率先垂範」という四字熟語や「まず隗より始めよ」という中国のことわざがよく知られているように、トップはまず自分で手本を見せることが必要です。 ある企業の社長さんは、毎朝トイレ掃除を自分でやるそうです。トップには、トップの任務があるので、そこまでやる必要があるかどうかは疑問に思う人はいると思います。しかし、社員(会員)も同調してトイレ掃除をやるようになり、「社長、後は私たちでやります。貴重な教えをありがとうございました」というような言葉が出てきたら、引っ込んで、後は社員に任せるようにしてもよいでしょう。 ■ 社員(会員)に気づきを与える 方法論はともあれ、率先垂範は、社員に気づきを与えるという観点では重要です。上から言われて、あるいは指示されてやり始めることとは異なり、自主的に、あるいは自分でその必要性を理解した上での行動であれば、持続もし、工夫もし、さらに別な面への波及効果もあったりするかもしれません。 しかし、やり方を間違えると逆効果になることもあります。「俺は社長として率先垂範をしているのだ」というこれ見よがしの行動をとると、他の者から見てわざとらしく、嫌味に見えます。 トップの業務の中で大切なことの一つが「トップ営業」です。その基本は人脈作りで、人脈が人脈を呼べる日々の活動が、社員(会員)に背中を見せることになります。 ■ 「気づき」は見せ方で逆効果 私どものような団体では、例えばトップが受注のために、出版や雑誌投稿をしたり、講演や研修で講師を務めたりして、「経営コンサルタントはこのようにして受注を取るのだ」というお手本を示そうとするかもしれません。 「うちのトップはお金の亡者で、所構わず仕事あさりをしたり、俺たちの仕事にまで触手を伸ばして仕事を取ろうとする」というように、会員の目には映るかもしれません。 後輩の参考になればと、自分の経験話をいろいろとし、そこからヒントを得てもらえれば幸いであると考えて、時間を割くことがあるかもしれません。ところが会員から見ると「うちのトップは目立ちたがり屋で、自慢話ばっかりする」というように捉えられかもしれないのです。 トップが、社員(会員)に対して汗を流す姿を見せることは重要ですが、その方法論には注意が必要なことは、賢明なる読者の皆様にはおわかりと思います。 |
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