東大寺 南大門の偉容 |
参道を行くと、まず南大門が出迎えてくれます。
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初夏の南大門
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秋の南大門
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金光明四天王護国之寺(きんこうみょうしてんのうごこくのてら)の
別称を持つ東大寺ですが、
華厳宗の大本山であることから
南大門の扁額には「大華厳寺」と記されています。
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南大門の扁額は立派ですね。 東大寺は、大きなお寺にしては珍しく、
”山号”を持ちません。
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菊の御紋の提灯が処々にあることからも
寺格の高さをうかがえます。
南都七大寺第1番
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平成24年に、大仏殿内、廻廊、霊名所、授与所の照明装置を全てLED化し、消費電力を8分の1に落としたことは、当時、大きな話題となりました。
LEDにしたことにより、熱や紫外線が殆んど出なくなるという副次的な効果もあります。
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東大寺大仏殿
国宝建造物
創建から2度にわたって焼失、鎌倉と江戸時代に再建され、現在に至っています。
江戸期には、柱とする木材が調達できず、芯となる槻(つき)を檜板で囲い、鉄釘と銅輪で締めて柱とした珍しい工法の木造建築です。
創建時には、11間(86m)ありましたが、現在は7間(57m)となっています。それでも現存する門としては、日本で最大級のひとつです。
毎年、大晦日から元旦に正面唐破風(からはふ)下の観相窓が開かれ、大仏尊像のお顔を外から拝しながら新年を迎えることができます。
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東大寺南大門
国宝建造物
天平創建時の門は、平安時代に大風で倒壊してしまいました。現在の門は、鎌倉時代、東大寺を復興した重源上人(ちょうげんしょうにん)が再建したものです。
現在の大仏殿は、鎌倉時代のものより一回り小振りになっていますが、鎌倉再建の大仏殿の威容を偲ばせる貴重な遺構でもあります。
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東大寺 南大門仁王像 吽形像 |
吽形像
運慶・快慶等、慶派の仏師の名作
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仁王像二体は、昭和63年から5年間にわたって全面解体修理が行われたことは、まだ記憶に新しいです。
この時の修理の副産物として、天平創建期から向かい会って立っていたことや、山口県で伐採された木材が、1年程をかけて搬送されことなどが、古文書の記述通りであることが証明されました。
しかも仁王像は、約70日間かけて二体同時進行で造像されたこともあわせて証明されました。
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東大寺 南大門仁王像 阿仰像 |
阿仰像
吽形像と阿仰像が向かい合って安置されています。
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東大寺 南大門仁王像 吽形像の裏側 |
仁王像の内側には、一対の狛犬が置かれています。
大きな門に小さな狛犬のアンバランスが愉快
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東大寺 南大門 天井構造 |
南大門には天井がありません。
山口県から搬出された丸柱で支えられていることが
よく解ります。
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入母屋造、五間三戸二重門です。ただ下層は天井がなく腰屋根構造となっています。
屋根裏まで達する大円柱18本は、21mにも及び、門の高さは基壇上25.46mもあります。大仏殿にふさわしい、わが国最大級の山門なのです。
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