光明寺を出て、千手院、補陀洛寺と参拝した後、まだ日も高く、時間もあることなので「苔寺」という名前に誘われて、妙法寺に行くことにしました。その途中に立派なお寺さんを偶然見つけました。塀に作られた通用門のような小さな入口から入りますと、立派なお堂がデンと構えていました。長勝寺というお寺さんで、日蓮像を中心に四天王が前庭に立っていました。
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長勝寺 概要 |
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石井山(せきせいざん)長勝寺は、日蓮宗の寺院で、ご本尊は大曼荼羅です。現在京都市山科区にある大本山本圀寺(六条門流)の旧末寺です。
このお寺さんは、1253年(建長5年)に、日蓮に帰依した石井長勝が自邸に法華堂を立て日蓮に寄進しました。本圀寺が、1345年(貞和元年)に、洛中に移ってから荒廃していたのを、日際が再興し、今日の長勝寺があります。江戸幕府から朱印状を与えられていたほどの由緒ある寺院です。
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長勝寺はサクラの名所として知られているそうです。
上記の写真は、案内板を撮影したものですが、
日蓮上人像を覆うように咲くサクラが咲くようです。
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長勝寺 山門 |
山門
私は、偶然このお寺さんを見つけ、
塀にある通用口から入りましたので、
帰りがけに、立派な山門を見つけました。
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長勝寺 本堂と前庭 |
本堂
ご本尊は、仏像ではなく、曼荼羅です。
本堂前の広場には、仏像の代わりに銅製の像が立っていました。
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日蓮聖人像
高さ8メートルもある巨大な「日蓮聖人像」です。
作者は、上野公園の西郷隆盛像で有名な高村光雲
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通常、ご本尊の四方を取り囲むのは「四天王像」です。
ここでは、四天王が、日蓮像を取り囲んでいます。
右半分の2体
東勝神洲を守護する持国天と南瞻部洲を守護する増長天
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本堂を背にして、4体の守護神「四天王」が安置されています。
左半分の二体です。 西牛貨洲を守護する広目天と北倶廬洲を守護する多聞天
ご存知のように、多聞天は、毘沙門天とも呼ばれています。
前者が、原語の意訳、後者が、音訳です。
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長勝寺 法華三昧堂 |
法華堂の扁額
山門から入りますと直ぐ左手ですが、
私は、前庭の日蓮像・四天王像を見てからでしたので、
境内の南側の石段を上がりました。
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鐘楼と八角堂
階段を登り切りますと鐘楼があり、
その隣(写真手前)に法華三昧堂があります。
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法華三昧堂
現在の建物は、室町時代の中期から末期ごろに
建立されたと伝えられています。
鎌倉時代特有の五間堂という建築様式です。
この様式の建築物では関東最古といわれ、
神奈川県の指定重要文化財です。
(【Wikipedia】を基に作成)
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長勝寺 水行 |
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毎年2月11日の建国記念日に、修行僧による荒行が行われます。寺に籠もり、百日間、お粥をすすり、水ごもりするという荒行です。心霊を捧げてきた日蓮宗の修行僧たちが、揃って寒水を浴び、世界平和と諸人の開運を祈祷します。
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